物流会社にできること
公開日:
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最終更新日:2023/05/12
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こんにちは、物流案内人の小橋です。
アベノミクス効果はどこへ?ファッション企業の方と話をすると、
どこも円安と、消費税UPの影響から抜け出せないで、渋い話が多いです。
さらに、チャイナプラスワンで製造拠点を中国からカンボジアなどの他の地域に移された企業様から、商品品質も低下しているとのお話・・・
とにかく作ったら売れた時代が懐かしいですね・・・
さて、今回は「物流会社にできること」についてです。
前回物流会社に経営者が足を運ばない企業は危ない!など過激な事を書きましたが、どう感じられたでしょうか。
そこで、今回は物流を外部に委託することのメリットって? 物流会社・・自分達の首をしめるような話ですが、お伝えしたいと思います。
Contents
物流会社にできることは? (物流を委託した場合のメリットとは?)
■1、物流費の変動費化
■2、コア・コンピタンスへの資源の集中
■3、課題点の洗い出しと改善
■1、物流費の変動費化
物流費の変動費化について話す前に、自社物流と外部委託は、どちらが物流費は安いのでしょうか?
自社で物流と同じ人員構成で外部委託した場合は、当然 物流会社もボランティアではないので、物流会社の利益を乗せた分、外部委託の方が高くなりますよね。そこからは、物流会社の力の見せところですが、変動費化だけにフォーカスして話しますと、自社の場合は、パートなどで調整してもほぼ人件費は固定費となり、繁忙期と閑散期の幅が大きいこの業界は、ピークに合わせて体制を組むと、人件費が高くなります。
その点、外部委託の場合は作業単価ごと、いわゆる物量に合わせて費用が発生するので、入出荷が多い月は物流費も上がりますが、売上げも高い・・・その反対は、閑散期は物流費も抑えられるといった感じです。
■2、コア・コンピタンスへの資源の集中
コアコンピタンスに資源集中とは、みなさんもよくご存知だと思いますが、自社独自の価値に人もお金も集中させる。アパレルの場合は、企画と販売と言った感じでしょうか。そんなの当たり前ですよね。
でも・・・実際には、メイン以外の業務で時間がとられている。品質やクレームでの対応に追われている、もしくは週の半分は倉庫にいる・・・・その時間を、企画や店頭や消費者の声を聞く時間にできたら・・・
なので、外部委託を選ぶ場合は、自分達の仕事の棚卸しをお勧めます。自分でやるべき仕事とそうではない仕事。それを外部に委託できるか?その結果売上げが上がれば、物流費比率は自ずと下がります。
■3、課題点の洗い出しと改善
実は、これが一番重要だと感じています。物流会社からの請求書を細かく見た事がありますか?総額だけで判断していませんか?
物流費が増えた要因は、入出荷、返品だけでなく流通加工含め、何の作業が増えていて、さらには、その費用は売上げにつながっているか?売上げにつながらない作業を見直すだけでも大幅に物流費を下げられます。さらには、消化率や在庫過多による弊害など、自社の課題が見えてくるのではと思います。
そして、物流費を捉えるもうひとつ方法として、「物流ABC」と言うのがあります。それは、それぞれの作業活動(Activty)をベース(Based)にコスト分析(Costing)します。どの作業にどれだけ時間がかかっているかを調べ、その作業時間そのものを減らしたり、なくしたりする事を目的とした分析指標です。分析そのものについての定義を話すと時間がないので結論をお話すると、物流費が発生している原因を把握することが、物流費を抑えるには一番の近道だと言う事です。原因がわからなければ、解決することは難しく、物流会社を叩いて下げさせるのも、限界があります。
ちょっと請求書を見てみよう・・・って思いました?
次回は物流費が膨らむワースト要因について話しますね、最期までお読みいただき、ありがとうございました。

OTS マーケティング部

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