EC倉庫とアパレル倉庫との違い (前編)
こんにちは、物流業界のシュウゾーこと小橋です。
まだ朝晩は寒いですが、春分の日あたりから急に暖かくなってきましたね。
町の中でも、ダウンを着ている人もいれば、Tシャツ&ジャケット・・・など
この時期の装いはバラバラで面白いです。
でも、たぶんアメリカの方だと思うのですが、
彼らはたいがい短パンとTシャツじゃないですか?
結構寒い日でも短パンにトレナー・・・そう思っているのは自分だけでしょうか?
今回のテーマは、
「EC専業の物流倉庫とアパレル専門の物流倉庫の違い」
について触れたいと思います。
倉庫ってどこも同じじゃないの~って思われた方も
いらっしゃるのではと思います。
ただ何となく、家具などの大きなものを扱う倉庫や
温度管理が必要な食品と洋服との違いは
ご理解いただけると思います。
店舗向けのデリバリーを行っている倉庫と
個人向けの配送を行っている倉庫は、同じ洋服などの
アパレル商品だと同じじゃん・・・と思ってませんか?
はっきり言いますね。
店舗向けと個人向けの倉庫はまったく別物です。
そもそも求められる機能が違います!
■店舗向け倉庫にもとめられるもの
それは、それぞれの店舗や販売チャンネルに向けて
「流通加工」と呼ばれる製品化処理を行なっております。
注)ユニクロやしまむらのような大手専門店チェーンの物流は
それはそれで別物ですが・・・
その1 品質管理
インポート商品の場合は、日本で販売用に
素材表記や洗濯ネームを日本語に変換しています。
それも、海外と国内では水質も違えば、品質についての
考え方も違うため、英語→日本語への翻訳だけでは
あとあと問題になることがあります。
その2 商品検品
本来は製造されて入荷した商品なので良品のはずなのですが、
高級ブランドでも検品時の不良品率は半分がNGだったこともあります。
店頭に並ぶ前に、もしくは入荷時に不良品を発見することで工場に
無償で修理させることもできるため、早期発見が求められます。
さらには、良品化するための修理機能も求められます。
その3 検針
以前はそれほど厳しくなかったのですが、PL法が施工されて以降、
針が混入していてお客様が怪我をした場合は製造責任が問われます。
なので、入荷時に検針機などを使って針の混入を防ぎます。
その4いいかげん
これが結構くせもので・・・
アパレル業界 そもそも需要予測が難しいなかQRなどの影響もあり
納期通りに上がってこないことや、予定数と違っていることは日常茶飯事
入荷予定情報があってきっちり納期通りに良品があがってくることは
奇跡に近いです・・・(インポート商品はほぼ)
※QR=quick response
POS システムなどを用いて販売情報を迅速に生産に反映させる方式。
なので、弊社以外にも、アパレル物流を専業でやっている物流会社では、
入出荷及び、在庫管理の機能だけでなく、品質管理の機能は必須になっています。
こんな話もあります。
以前 ZOZOの関係者が弊社物流倉庫を見学した時のことです。
ZOZOも物流は自社で運営されており、日に数千件を出荷されていますので、
物流をよくご存知の方でした。
その方の口から
「よくこんな面倒なことをやっているね!」
とのコメントがありました。
ZOZOの場合はブランド側から指示した商品が良品として倉庫に納品され
それを保管し、品質面でのチェックや・・・ましてやそれを製品化や良品化
することなどは想定していません。
ただ。だからと言ってEC倉庫が簡単ではないです。EC倉庫には
EC倉庫として求められる機能があり、それが店舗向け倉庫と違っているだけです。
次回後編では、EC倉庫の機能や、今後オムニチャネルに対応するため、
物流倉庫に求められていることについてお伝えしたいと思います。

OTS マーケティング部

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