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物流倉庫のレイアウトや整理のポイントを解説|作業効率UP!

公開日: : 最終更新日:2023/04/26 ファッション物流

日々さまざまな商品の入出荷が行われている物流倉庫では、レイアウトや保管場所を整理することが業務効率化に直結します。

しかし、物流業務のノウハウが不足している企業にとっては、具体的にどのように見直せばよいのか分からず悩みを抱えているケースも少なくありません。

そこで本記事では、物流倉庫におけるレイアウトや整理のポイントを解説します。

倉庫のレイアウトや整理が重要な理由

物流倉庫では日々多くの作業員がピッキングや入出庫、さまざまな管理業務を行っています。

なかには自動化が進んでいる物流現場も徐々に増えていますが、それでも人の手による作業に頼らざるを得ないケースもまだまだ多いのが現状です。

できるだけ限られた人員で安全に作業をするためには、システム化だけでなく在庫の物理的な配置(レイアウト)や整理整頓が不可欠です。

たとえば、在庫管理システムやロボットなどを導入する場合、多額のコストが発生します。

しかし、物流倉庫のレイアウト見直しや整理整頓をするだけであれば、ほとんどコストはかからずパフォーマンスを向上させることができるのです。

そのため、業務効率化や生産性向上を目指すのであれば、システム化や自動化をする前段階として倉庫のレイアウト見直しや整理が重要な取り組みといえます。

 

倉庫のレイアウトや整理を行うメリット

倉庫のレイアウトや整理整頓を心がけることは基本であると紹介しましたが、企業にとっては具体的にどういった効果やメリットが得られるのでしょうか。

業務の効率化・生産性を向上させるため

冒頭でも簡単に紹介しましたが、倉庫のレイアウト見直しや整理整頓は業務の効率化や生産性の向上に貢献します。

たとえば、同じジャンルの商品やメーカーごとに保管場所を決めておくなどのルールを明確化したうえで、効率的なレイアウトや整理整頓を心がけておけば、作業員が必要な商品を迅速かつ正確にピッキングできるようになるでしょう。

作業員が短時間で必要な商品を見つけられるため、作業時間が減り生産性の向上が期待できます。

作業員の安全を確保するため

レイアウトの見直しや整理整頓を心がけることは、作業員の安全確保にもつながります。

たとえば、重い商品を高い場所に置いていると荷物が落下しケガをするおそれがあるほか、通路を遮るような場所に商品が置かれていると、つまづいて転倒する危険性もあります。

このような危険なレイアウトを見直し、商品を最適な場所に保管しておくことで倉庫内での事故を減らすことができます。

保管スペースのムダをなくし最適化を図るため

在庫を保管しておくためのスペースを有効活用し、ムダを削減できる効果も期待できます。

たとえば、床に直接商品を置くのではなく、ラックや棚を効果的に使用することで、高さを活かし多くの商品を収納できるでしょう。

また、限られたスペースを有効に活用することで作業員の移動時間も減り、業務効率化にも貢献できます。

在庫の保管や管理にかかるコストを削減するため

業務の効率化や生産性が向上し、保管スペースのムダを削減できれば、在庫の保管や管理にかかるコストの削減にもつながります。

たとえば、これまで10名で作業をしていたピッキング作業を8名に削減できたり、3ヵ所の倉庫を借りていたものが2ヵ所に集約できたりすることも考えられるでしょう。

 

倉庫のレイアウトや整理ができてないとどのような影響がある?

上記とは反対に、物流倉庫のレイアウトが最適化されておらず整理整頓も徹底されていない場合、どういった影響が考えられるのでしょうか。

生産性の低下

倉庫のレイアウトが最適化されていなかったり、モノが散乱したりしていると、作業効率が低下し生産性にも影響を及ぼします。

本来であれば5人でできる作業が7人、8人必要になったり、5時間で終わる作業が倍以上かかったりするケースもあるでしょう。

その結果、長時間労働に陥ったり、取り扱う荷物の量の減少、それに伴う売上や利益率の低下を招いたりすることも考えられます。

さらなる人手不足の深刻化

倉庫のレイアウトや整理ができていない現場では、長時間労働の蔓延や作業中の事故も引き起こすケースがあります。

このような危険かつ劣悪な環境下では、体調を崩したことをきっかけに退職を余儀なくされる従業員も多いでしょう。

また、身の危険を感じて自ら退職を選ぶ従業員も出てくるかもしれません。

物流現場の多くは現在、深刻な人手不足に陥っていますが、これに拍車がかかる可能性もあるのです。

コストの増加

倉庫のレイアウトが最適化されていない倉庫や整理整頓ができていない倉庫では、保管スペースのムダが生じやすいものです。

また、人手不足を理由に従業員を増員すると、その分多くの人件費もかかってしまいます。

間接的にコストの増加につながり、企業の利益率を低下させる要因にもなるでしょう。

物流でお困りの方、
まずは相談!

 

倉庫のレイアウトや整理の改善ポイント

上記で挙げたような悪影響を防ぐために、どのようなポイントに注意して倉庫のレイアウトや整理整頓に取り組めば良いのでしょうか。

重要な改善ポイントをいくつか紹介します。

作業員の動線を確保する

物流倉庫ではさまざまな業務があり、作業員によって役割が分担されています。

そのため、物流倉庫では単にモノを保管するだけでなく、作業員が動きやすい動線を確保することが大切です。

モノを保管するスペースを確保しておくと同時に、作業員がすれ違ったり台車や什器を移動したりするのに十分な幅も確保しておきましょう。

また、商品の入荷からピッキング、出荷までの流れを考慮したレイアウトにするのもポイントのひとつです。

取り扱う商材・商品にマッチしたレイアウトを意識する

自社で取り扱う商材や商品の特性によっても、最適なレイアウトは変わってきます。

たとえば、大型家電や家具などは平置きでも問題ないでしょう。

一方、重量物から軽量物までさまざまな商材を扱う場合には、商品棚や什器を活用し効率的に収納する必要があります。

このとき、転倒しないよう重量物は下部に、軽量物は上部に収納するなどの工夫が求められます。

また、複数メーカーの商品を扱う物流倉庫では、商品をピッキングしやすいようにメーカーごとに配置を決めておくことも有効です。

作業効率とのバランスを考慮する

限られたスペースに多くの在庫を格納することは保管コストの削減につながりますが、同時に作業効率とのバランスも考慮しなくてはなりません。

たとえば、在庫をあまりにも高く積み上げてしまうと取り出す際に手間がかかるほか、落下による事故も引き起こしかねません。

また、空いたスペースに在庫を詰め込みすぎてしまうと、どこに何を保管したかが分かりづらくなることもあるでしょう。

 

倉庫のレイアウトや整理を行う手順

実際に倉庫のレイアウトや整理を行う際には、どのような手順に沿って進めていけば良いのでしょうか。

一例として5つの流れを紹介します。

物流業務の流れと内容・問題点を把握する

まずは物流倉庫における一連の業務内容と流れをシミュレーションし把握しておきましょう。

すでに稼働している場合には、現在の業務においてどのようなことが問題となっているのか、改善したい内容をピックアップしておきます。

入出庫の頻度の高い商品を把握する

倉庫のレイアウトや整理を行う大きな目的は、作業効率を高め生産性を向上させることです。

そのためには、なるべく作業員の往来を減らしたり、手作業を減らしたりすることが重要です。

そこで、入出庫の頻度が高い売れ筋商品を把握しておけば、作業スペースと近い場所に配置したり、まとめておいたりすることで作業効率のアップにつなげられるでしょう。

一連の作業をイメージしながらレイアウトを作成する

物流倉庫における作業には、入庫から検品、棚入れ、ピッキング、出荷などさまざまな業務があります。

これらの作業を念頭に倉庫のレイアウトを作成します。たとえば、大量の商品が入庫したときを想定し、商品棚までの動線は台車やコンテナが通過できるようスペースを確保しておくことも重要なポイントです。

また、保管スペースはピッキングがしやすいよう、商品のジャンルやメーカーごとにレイアウトを決めておくことも有効です。

商品の配置を決める

倉庫内のスペースを大まかに割り振り、レイアウトを決定したら、実際に商品を保管する配置を決めます。

たとえば、同じメーカーの商品でも毎日のように売れるものもあれば、月に1度、数ヶ月に1度といった頻度でしか出荷がない商品もあるでしょう。

そこで、売れ筋商品は手前に、それ以外の商品は奥に格納するなどの工夫が必要です。

什器や商品棚を用意し格納する

最後に、什器や商品棚を用意して在庫を格納していきます。

レイアウトや商品の配置を十分シミュレーションしていたとしても、実際に業務を行ってみると効率的な方法が見つかるかもしれません。そのような場合には、現場で話し合いながら改善していきましょう。

 

アパレル・ジュエリーに適した倉庫のレイアウトや整理とは

上記で紹介した方法は、あくまでも一般的な物流倉庫のレイアウトや整理の方法に過ぎません。

取り扱う商材や商品によっては、より専門的なレイアウトや整理のポイントを把握しておく必要があります。

たとえば、アパレルやファッション、ジュエリーといった商品を扱う倉庫では、どういったポイントに注意すべきなのでしょうか。

まず、アパレルやファッション小物は、同じ商品でもさまざまなカラーバリエーション、サイズがあるため、分かりやすいようにレイアウトや保管場所を決めておかなければなりません。

また、ジュエリー製品の場合には、同じメーカーであってもリングやピアス、ネックレス、ブレスレットのように複数の製品があります。これらはいずれも小型でパッケージも類似していることから、在庫をひと目見ただけでは判断がつかないケースもあるでしょう。

そのため、リングの商品棚とネックレスの商品棚のように、保管場所を分けておくことも有効です。

 

OTSはアパレル・ファッション・ジュエリーに特化した物流アウトソーシング専門会社

物流倉庫のレイアウトや整理は、業務の効率化や生産性向上にも大きく影響します。

しかし、物流業務のノウハウがない企業にとっては、自社にとってどのようなレイアウトが最適なのか分からないケースも多いでしょう。

特にアパレルやファッション、ジュエリーなどの商品を扱う企業では、カラーバリエーションやサイズに応じて種類が増えすぎてしまい、いくら保管スペースがあっても足りないと感じることも。

このような悩みを抱えている場合には、ぜひ一度OTSへご相談ください。

OTSはアパレルやファッション、ジュエリー製品に特化した物流アウトソーシングの専門会社であり、物流倉庫の最適なレイアウトや整理を支援できます。

また、物流業務そのもののアウトソーシングも可能なため、物流業務を担うスタッフが不足し業務が回っていないといった課題にも対応できます。

物流でお困りの方、
まずは相談!

まとめ

物流倉庫のレイアウトを見直したり、在庫を整理したりすることは、業務効率化だけでなく作業員の安全確保やコストの削減にもつながります。

まずは現在抱えている問題を理解し、一連の作業をイメージしながらレイアウトや保管場所を決めていくのが基本ですが、扱う商品や商材によっても最適なレイアウトは変わってきます。

もし、アパレルやファッション、ジュエリー製品の物流業務を最適化したいと考えている場合には、ぜひ一度OTSへご相談ください。

 

 

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「物流からファッション企業を元気にしたいんです・・・」 それって、おせっかいだなと感じます。 でも、そのおせっかいをまじめに、本気で取り組んでいます。 ファッション企業だけに、創業から30年以上多くの企業の物流をサポートしてきました。そこで関わる中で、「もっとこんなことができればと思うんです」 皆様のお役に立つ情報を物流視点から発信いたします。

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