【リユースビジネスの現場を見て】
先々週、古着の買取販売の老舗企業、キングファミリーの店舗でお馴染みの(株)Kurokawa社に訪問して本社と店舗を見学させていただきました!
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こちらは、OTSも共同出資でリユース事業を展開しているリサイクルリンクという事業でお世話になっているパートナ企業の一社で、この事業のアドバイザーでもあります。
兵庫県高砂市にある本社と神戸市の2店舗を見学させていただきました。
丁度、各家庭の衣替えも一段落して古着の買取が活発な時期でもありましたが、大量のカゴ台車に入ってきた古着が見る見るうちに圧縮梱包されていく様子が効率的で後工程の物流のことを考えた仕組みが出来上がっていました。
実際にはお店で買い取られた古着のうち約2~3割がお店で再販売され、それ以外のモノは国内では再販が難しいので海外への販路が確立されています。
普段、OTSの仕事ではほとんどが新品の商品を扱っていますが、リユース事業の裏側の仕事はある意味物流の現場でした。
新しい商品を扱って販売する物流を行っているだけでは見えてこない、ファッションアイテムの最終的な出口の実態を目の当たりにしました。
先日、サスティナビリティーについての話を伺った際には、どちらかというと理屈では持続可能な事業や社会の必要性を理解したつもりでしたが、実際のモノを扱う現場でその内容やボリュームを感じると、表層的な正義感では務まらないことを実感しました。
前回のサスティナブルについてのブログはコチラ↓↓↓
物流業という本業では大量の商品を扱っているので大概の商品量には驚きませんが、このリユースで買い取られてくる古着の物量は想像以上に多く、しかも当然ですが内容や品質もバラバラで単品で扱うには限界があることが分かりました。
その中で、実際に国内で再販できるものを素早く見分けて、その商品には一定の手間をかけて適正に素早く売り切ることと、それ以外の商品には極力手間を省いてコストを抑えて海外への再販につなげていく。
3代続く事業の移り変わりの中で、消費者や世の中に足りないもの、必要とされているものを提供する努力を続けて、今のこの形が成り立っていることを感じました。
アパレルやファッションのビジネスに関わってきた者として、売上や業績を求めることは必要だし当然なことだと思います。
しかし、これからは日本や世界が抱える資源や格差の問題に対して、自分たちのビジネスや世代のことだけを考えていってしまうと、問題が助長されて次世代により大きな負担を残してしまうことになる。
モノを作って売るだけではなく、その後の流れや残してしまったモノについても、何らかのフォローや再利用の仕組みを創っていくことが求められ始めている。
ブランド価値を毀損しないように在庫を廃棄処分するよりも、そういった事業で生じた遺産を有効活用する姿勢がブランドや企業の価値を
高めていく時代になってきた感じがします。
これからのファッションビジネスに関わる人たちが考えるべき課題が、この視察の中から見えてきたように感じました。

OTS マーケティング部

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