【小さくても豊かになれる仕組み】
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最終更新日:2023/05/17
ファッション業界(業界情報), 経営者視点
おはようございます!
このところ寒さが多少緩んではきていますが、風が強い日が結構あります。
そういう日は東京湾に結構な白波が立って、日本海の荒波のようにも見えなくもないなぁと思って社長室の窓から眺めています。
【小さくても豊かになれる仕組み】
このところファッション業界の大手企業が組織再編に取り組んでいます。
これまで業界を牽引してきた老舗企業や大手企業が、新しいカタチへの脱皮を図ろうとしているようにも見えます。
ボクはよく会社組織と生き物が似ているということを感じていて、大昔、圧倒的に大きくなった恐竜が絶滅してその子孫の鳥類などが生き残っていることを考えると、ただ図体が大きいことはメリットよりも足かせになってくることが多いのではと考える。
それは、生き抜くための食料(売上)がたくさん要るのと、環境の変化に対応するのに時間がかかってしまうから。
ボクはこのファッション物流の事業をやっていて、扱っている商品は、個人の消費財の中でも必需品よりも嗜好品の部類に入るモノが多い。
個人消費が低迷すると真っ先に削られる部類でもある。
そんな環境なので、景気のせいにしたい気持ちはとても理解できる。
でも、景気に左右されないブランドや会社も結構ある。
『洋服が売れない』と言われている中で、売れている洋服がちゃんとある。
それは、お店だろうがメーカーだろうが、ちゃんとモノとヒトに向き合ってやってきたから。
ちゃんといい素材からいいモノを作って、
いいモノを作っている会社からちゃんと仕入れて、
社員や取引先、お客様ともちゃんと向き合って、
みんなが喜んで続けていけることを考えてきたから。
ちょっと漠然としているけど、これらのことをだいたい全部をやってきた会社がちゃんと元気に続いているように見える。
でも、こういったことができる会社の規模って、そんなに大きくはないのかも。
いや、規模ではなく考え方やポリシーなんだけど、現実には組織が大きいと難しいことも多い。
モノやサービスにいろんな手間をかけたり、
個々のスタッフの考えやアイデアを取り入れたり、
まだ世の中にないモノやコトにチャレンジしたり、
世の中の変化を察知して素早く対応するためには、大きな組織規模は難しいように感じる。
そう考えると、よりフットワークのいい小規模な会社、もっと言うと個人の方が変化に対応できるのかも。
新たしいことを始めるために十数個のハンコ(承認)が必要だったりとか、組織内で過剰な競争があって足を引っ張り合うようなことや、ちょっと上手くいかないことを社内のルールで取り止めてしまったりとか、
組織の中でリスクや責任や評価を気にして異常に時間がかかってしまうようであれば、より小さな組織や個人のチャンスが広がっていると言える。
例えば、以前も紹介した越境ECのツール『LISUTO!』などは、個人が世界中にモノを売れる仕組み。
これまではネットワークや言語の壁で売りたいモノの情報も届けられないし、決済や物流の壁で安全に確実にモノを届けられなかった。
それが今はできてしまう仕組みがある。
10年前にはできないと思っていたことができるようになっている。
これはつまり、情報やモノを届ける力が大きな組織と小さい組織や個人で差がなくなってきているということ。
こうなると逆に規模が小さい方が有利なこともある。
有利と言っても規模の比較ではなく、ちゃんと続いていくという意味で。
つまり小さい組織は『大きな規模を求めなくてもいい』ということ。
逆に、大きな組織はその規模を維持するための売上や利益が多く必要になるということ。
以前と違って、個人では得られなかった情報が得られ、個人ではできなかったことができるようになって、その規模の違いがあっても、やっていることが企業や組織と変わらなくなってきているから。
まあさすがに個人では動けることの限界もあるので、小さくてもチームの方ができることは増えると思うけど、そういった行動力がある個人が集まった組織は本当に大きな可能性を持つようになる。
日本のファッション業界は圧倒的に中小企業が多い。
今起きている変化はそのままでは淘汰されてしまうかもしれないけど、新しいやり方や形を創っていく上では大きなチャンスでもある。
日本だけではなく、世界中の個人や小さな会社が、自分たちに合ったサイズのビジネスで豊かになれる社会。
産業革命が起きる前の昔の個人商店のような商いの姿が、世界中のそこかしこで生まれてくる。
今、OTSがチャレンジしていることは、そんな世の中に繋がる具体的な仕組みを創っていくことです。
OTS マーケティング部
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