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在庫一元化のメリット・デメリット 番外編

公開日: : 最終更新日:2023/05/17 ファッション業界(業界情報)

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おはようございます 物流業界のシュウゾーこと小橋です。

本日も熱くファッション物流について語りたいと思います。

 

先週 E・ロジット主催の物流見学ツアーで、

高松にあるカメラのキタムラの物流倉庫とセシールの物流倉庫を見学してきました。

 

自分が勝手にオムニチャネルの先生と呼ばせてもらっている

「カメラのキタムラ」 逸見さんの倉庫なので、期待に胸を膨らませて参加してきました。

バックヤードとして必要なものだけを保管しているので想像以上にコンパクトな倉庫でした。

 

朝礼から参加させて頂いたのですが、そこで働くスタッフが、

店舗の売上をサポートする後方支援としての意識を持たれて仕事をされているのが印象的でした。

 

また、ECは店頭の売上をあげるツール(道具)であるとの考えが浸透しており、

全社でオムニチャネルを推進していると実感いたしました。

 

セシールの倉庫は東京ドームの3倍・・・5キロにもおよぶコンベアーや

大型マテハンが設置された巨大な物流センターでしたが、

カタログ通販として市場の変化にどう対応すべきか?まさに試行錯誤されている感じでした。

 

この2社の物流現場を見学して、物流も日々進化しており、

その変化のスピードがどんどん加速しているなかで、

今まで同じ事をしていたらあっという間に時代に置いてかれると感じました。

 

さて、前回までのブログで在庫一元化のメリット・デメリットを

前編・後編にてお伝えいたしましたが、いかがでしたでしょうか。

 

在庫一元化のメリットについては、ご存知の方も多かったのではと思いますが、

デメリットについては、意外と考えてなかった・・・なんてことはなかったですか?

 

今回番外編としては、在庫一元化をするのに適した企業と

そうでない企業についてコメントしてみたいと思います。

 

ただ、これこそ個人の独断と偏見で書かせていただくので、

違った意見もあると思います。その場合は、是非その考えを教えていただければと思います。

 

 

□在庫一元化を目指す前に

そもそも何のために在庫一元化をめざすのでしょうか?

当然 複数モールに出展することで販売機会を増やす、各モールの会員顧客にリーチすることが考えられますが、

その前に自社サイトと各モールとの関係はどのように考えていますか?

新規顧客を獲得するには、自社サイトよりもすでに会員がいるモール出店の方が有利かもしれません。

 

ただ、既存顧客を喜ばせる、もしくはリアル店舗への送客を考えた場合には、

モール出展より自社サイトでのサービスUPを考えた方がよいのではと思います。所謂 「OtoO」です!

この場合は、店舗での顧客データと自社サイトでの顧客データを統合し、

One to One マーケティングを進めていくことが重要になってきます。

 

その点では、短期的な新規顧客獲得による売上UPなのか?

中長期的なブランドを育てる=ファンを作る・・・といった意味合いなのではと思います。

当然 各モールでの露出や売上によってブランドが認知され、

各モールの施策によってブランドとしての認知度もあがるので対極的な話ではないです。

実際には、ZOZOさんなどの話を聞くと、過去の購買履歴などから、

数十種類のメルマガやクーポンなどをどのタイミングで訴求するのが効果的なのかを考えており、

中途半端に自社サイトでやるよりも、よっぽどお客様の事を考えているのではと感じます。

アマゾンへの出品はまさに、アマゾンの他社が真似したくてもできない、プライム含め、

いろいろなサービスを選択する事は、お客様にとっても選びやすく、利便性が高いです。

 

ただ、ファッションの場合は、スペックだけでなく、その商品へのこだわりや、

もの作りに対する思いや、さらには、人を通じて得られる感動体験が重要だと思います。

また、それを伝えやすいのは、通販モールではなく自社サイトではと感じるのですが、

 

みなさんはどう思われますか?

 

以前のブログでオムニチャネルを推進しているTSIストラテジーの柏木様のことを書きましが・・・・

http://www.e-ots.jp/blog/archives/3912

 

そこでは、ECサイトと実店舗を両方活用する

「クロスユースの購入額は、店舗のみ、ECのみのお客様より数倍高い!」

さらに、その考えを店舗スタッフにわかりやすく伝える考え方として、

今までの考え方は、

  「店舗売上1億円 × 1000店舗 = 1000億円(売上)」

・・・店舗が基点となる考え方です。

 

オムニチャネルを推進する考え方として、

  「 購入金額10万円のお客様 × 100万人 = 1000億円(売上)」

・・・お客様を基点にする考え方のシフトチェンジです。

 

とお聞きしました。 「お客様にお買い求めしやすく」、

もっと言うと「お客様を喜ばせるため」 にEC(IT)を活用するのが、オムニチャネルの目的ではと思います。

 

実際に カメラのキタムラでも、ヤフー、アマゾンなどには出品していますが、

各ECモールでの売上よりも、ECで購入してリアル店舗で受け取る売上が伸びているとの事でした。

ネットでの購入が30%に対して、店舗受け取りが70%と、ネットで購入しても店舗で受け取る人が断然多い・・・

 

これって、カメラのような商品は価格比較サイトで見て、

どこよりも安くしないと売れない・・・との思い込みがありますが、

お客様は専門スタッフのアドバイスを聞きたくて、わざわざ店舗での受け取りを選択しています。

 

専門性を求めるのであれば、ファッションこそ、自己満足もありますが、

信頼できる専門化のアドバイスを求めるのでは?

そう考えると、高額品になればなるほどカメラ以上に店舗への送客も可能ではと思います。

 

いかがでしょうか? 在庫一元化により機会ロスなく売ることも重要ですが、

リアル店舗との送客を考えたときには、店舗在庫の見える事や、

店舗とりおきなどの機能の方がお客様に喜ばれるのではと思います。

 

そして、新規顧客を増やす目的として、自社にあった客層を展開するモールを戦略的に選ぶのは良いと思います。

ただ、モールの売上が大きくなりすぎて、

そこに縛られて自社サイトへの誘導が後手になっている会社の話を聞くことがあります。

 

個人的は、自社サイトをWEBメディアの中心として、お客様との関係性を深め、

モールとは学びの場やテストマーケティング的な関わりの方が良いのではと感じています。

この考えは、かなり偏った意見かもしれません・・・・

 

モールからの視点が持てていないので、モール関係者の方からの異なった考え方には、

是非 ご意見を聞かせていただければと思います。

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

「物流からファッション業界を元気にする」・・・おせっかい物流のOTSまでご連絡ください。

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OTSにある7つの委員会のうちの一つ【広報委員会】 私たちは毎月発行の社外報『オープントークス』をはじめ、社内報や企業HP等オーティーエスを内外にアピールする活動を行っております。 オープントークスは、OTS内の6部門が毎月持ち回りで作成しており、皆様に楽しんでもらえる紙面を作るため日夜ネタ探しに奔走しております。 こちらのブログでは、オープントークス作成の秘話や編集後記をメインに、より社外報を楽しんでいただくための情報を発信していきます!

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