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貴重品を安全に郵送するための方法とは?補償やサービスを徹底解説

公開日: : 最終更新日:2023/04/26 ジュエリー物流

ジュエリーや時計、ファッション小物など、本体のサイズは限られているものの高価な商品は数多く存在します。

EC事業者のなかには、このような貴金属類を扱う企業・店舗も多いと思いますが、「配送時に商品が破損・汚損したらどうしよう」と不安に感じたことはないでしょうか。

そこで本記事では、貴重品を郵送で送る際に知っておきたい補償の内容について詳しく解説します。

 

補償サービスのある郵送方法

ジュエリーや現金、電子機器類など、小サイズの荷物を発送する際、宅配便だけでなく郵便を利用することも可能です。

郵便物と一口にいっても、23.5cm×12cm、厚み1cm、50gまでのサイズを送付できる定形郵便物や、3辺の長さが最大90cm、4kgまで送付可能な定形外郵便物、さらにはレターパックやゆうパケットなど、さまざまなサービスが充実しています。

ところが、上記で紹介した郵送方法は、いずれも原則として損害賠償の対象とはなりません。

たとえば、配達の途中で中身が破損したり、雨天時の配達で郵便物が濡れて中身が汚損したりする可能性もゼロではありません。

また、何らかの理由で郵便物そのものが紛失したり、誤配送されてしまうリスクもあるでしょう。

損害賠償の対象とならないということは、このような事故が起こったときに金銭的な補償を受けられないことを意味します。

しかし、以下のオプションを選択し郵送することで、一定の範囲内で金銭的補償を受けることができるのです。

  • 一般書留
  • 現金書留
  • 簡易書留

 

なお、日本郵政ではジュエリーや現金などの貴重品を郵送する場合には、必ず一般書留および現金書留を利用しなければならないとしています。

物流でお困りの方、
まずは相談!

 

書留の利用料金と損害要償額

書留郵便として差し出すことで、一定の範囲内で金銭的補償を受けられると紹介しましたが、書留の種類や内容物によっても損害要償額と利用料金は異なります。

それぞれのパターンについて紹介しましょう。

損害要償額 利用料金
一般書留 10万円まで(上限500万円) 435円(基本料金に加算) 損害要償額5,000円ごとに+21円
現金書留 1万円まで(上限50万円) 435円(基本料金に加算) 損害要償額5,000円ごとに+10円
簡易書留 5万円まで 320円(基本料金に加算)

 

上記の通り、原則として1〜10万円の損害要償額となっており、それ以上の補償が必要な場合は追加料金を支払うことで利用できます。

たとえば、現金5万円を現金書留で送る場合には、以下の利用料金となります。

1万円までの利用料金:435円

4万円分の追加料金:(4万円÷5,000円)×10円=80円

合計:435円+80円=515円

損害要償額をいくらに設定するかは、書留郵便として差し出す際に窓口で申し出る必要がありますが、封入する現金の額および時価を超える金額を申し出ることはできません。

窓口での申し出がなかった場合には、一般書留で10万円まで、現金書留で1万円までの損害要償額となります。

ただし、簡易書留の場合は5万円以上の損害要償額を申し出ることはできません。

 

ゆうパックのセキュリティサービスとは

上記で紹介した一般書留・現金書留・簡易書留は、いずれも郵便物を差し出す際に利用できるオプションです。

ポストに入りきらないサイズの荷物を送る際には、宅配便を利用する必要があります。

日本郵政の宅配便サービスとして「ゆうパック」がありますが、これは追加料金などを支払わなくても送料のみで30万円までの補償を受けることができます。

しかし、貴金属や家電製品などのなかには、30万円を超える高価なものも少なくありません。

そこで、30万円を超えるものを送る際には「セキュリティサービス」というオプションを利用することで、補償金額を最大50万円まで拡充することができます。

損害要償額 利用料金
セキュリティサービス 50万円まで 380円(運賃に加算)

 

なお、セキュリティサービスはゆうパックのみで利用可能なオプションであり、郵便物には適用できません。

また、書留と同様、内容品の時価を超えて損害要償額を申し出ることはできません。

物流でお困りの方、
まずは相談!

 

郵送で貴重品が壊れないようにする工夫

高価なものを郵送で送る際には、上記で紹介した書留を利用することも大切ですが、それ以前に破損や汚損をしないよう、梱包に工夫を施すことも重要です。

配送業者とのトラブルや顧客からのクレームを未然に防ぐためにも、貴重品の破損を防止する工夫をいくつか紹介しましょう。

適切なサイズの封筒や箱を使う

輸送中に生じる内容物の破損は、封筒や箱のサイズに原因があるケースが少なくありません。

たとえば、内容物に対して極端に大きい封筒や箱へ入れてしまうと、多くの隙間ができてしまいます。

隙間ができるということは、封筒や箱の中で内容物が動き回り、その際の衝撃や摩擦によって破損する確率が高くなります。

内容物に衝撃を与えないためにも、適切なサイズの封筒や箱に入れることが重要です。

緩衝材を入れる

封筒や箱に入れたとしても、わずかな隙間はどうしても生じてしまいます。

そこで、より安全を期すためにも、緩衝材を入れて隙間を埋めるようにしましょう。

通称「プチプチ」ともよばれる気泡緩衝材はおなじみですが、それ以外にもクラフト紙やエアー緩衝材、バラ緩衝材、巻きダンボールなど、さまざまな種類の緩衝材があります。

マークの印字やシールを貼る

緩衝材などで厳重に梱包していたとしても、配達スタッフが雑に扱ってしまうと破損や汚損につながる可能性も否定できません。

そこで、特に壊れやすい内容物や慎重な取り扱いが求められる商品を郵送する際には、取扱注意を促す「ケアマーク」や、水濡れ注意、われもの注意などの印字やシールを貼ることもおすすめです。

物流でお困りの方、
まずは相談!

 

ジュエリーなどの貴重品を郵送するときの注意点

ジュエリーをはじめとした貴金属類を郵送する場合、日本郵政では「書留としなければならない」とルールを明文化しています。

日本郵政が公式サイトで指定している貴金属類としては、以下のようなものがあります。

  • 金、銀、白金およびこれらを主たる材料とする合金並びにこれらを用いた製品
  • ダイヤモンド、ルビー、サファイア、アレキサンドライト、クリソベリール、トバーズ、スピネル、エメラルド、アクアマリン、ベール、トールマリン、ジルコン、クリソライト、ガーネット、オパール、ひすい、水晶、めのう、ねこ眼石、とら眼石、くじゃく石、とるこ石、月長石、青金石、クンツアイト、ブラッドストーンおよびヘマタイトならびにこれらを用いた製品
  • 真珠およびこれを用いた製品

引用:https://www.post.japanpost.jp/service/fuka_service/kakitome/takara.html

一口に貴金属類といってもさまざまな原材料があることから、判断に迷うケースもあるはずです。

そのような場合には、上記に該当する製品であるかを確認し、条件に該当する場合には必ず一般書留で送るようにしましょう。

 

OTSはアパレル・ファッション・ジュエリーに特化した物流アウトソーシング専門会社

ジュエリーだけでなく、アパレルやファッション小物なども小型の商品が多いことから、郵送でも十分対応できるケースは少なくありません。

しかし、売上の規模が多くなっていくと、梱包作業や出荷管理に膨大な手間がかかるようになるでしょう。

郵送を活用することで1件あたりの送料は削減できても、作業に従事する人員が不足し業務が回らなくなってしまうことも考えられます。

そのような場合には、自社で対応するのではなく物流アウトソーシングの専門会社へ相談することがおすすめです。

OTSは長年にわたってアパレル・ファッション・ジュエリー製品に特化した物流アウトソーシングを提供してきました。

小ロットの荷物を多数の届け先に配送するためのノウハウが豊富なほか、多くの企業・店舗様からの信頼もいただいております。

物流でお困りの方、
まずは相談!

 

まとめ

ジュエリーをはじめとした貴金属類は小型サイズの商品が多いことから、宅配便では送料がもったいないと感じることがあるでしょう。

そこで郵送はコスト削減のための有効な手段となりますが、貴重品を送る場合には必ず一般書留または現金書留を利用しなければなりません。

また、ゆうパックの場合は標準で30万円までの補償が受けられますが、それ以上の金額を補償してもらうためにはセキュリティサービスの利用が必須です。

自社が取り扱う商品の特性に応じて、どのサービスが安全かを吟味し、コストと信頼性のバランスを考えながら最適な物流手段を選択しましょう。

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「物流からファッション企業を元気にしたいんです・・・」 それって、おせっかいだなと感じます。 でも、そのおせっかいをまじめに、本気で取り組んでいます。 ファッション企業だけに、創業から30年以上多くの企業の物流をサポートしてきました。そこで関わる中で、「もっとこんなことができればと思うんです」 皆様のお役に立つ情報を物流視点から発信いたします。

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