【ヤマト運輸・佐川急便・日本郵政】大手物流3社の宅配便のサイズの測り方
公開日:
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最終更新日:2023/04/26
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ECサイトで商品を販売するとき、宅配便を使って商品を発送している企業・店舗も多いのではないでしょうか。
正確に荷物を配送するためには、サイズや重量を正確に計測することが大切です。
大手物流3社では、宅配便のサイズ計測について共通しているルールがありますが、その一方で細かい部分には違いも見られます。
本記事では、宅配便のサイズの測り方や料金の違いなど、押さえておきたい基本ルールを解説します。
Contents
大手物流3社の宅配便のサイズの測り方
日本国内において大手物流3社とよばれる、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵政では宅配便を取り扱っています。
いずれも基本的なルールとしては、「横幅+奥行+高さの3辺を合計した長さ」と、「荷物の重量」に応じて料金が変動する仕組みとなっています。
しかし、このような共通ルールのなかでも、料金を算定する際に求められるサイズの計測方法や条件はわずかに異なります。
そこで、まずは基礎知識として押さえておきたい荷物のサイズの測り方について、それぞれの企業ごとに紹介しましょう。
ヤマト運輸
ヤマト運輸の場合、横幅+奥行+高さの3辺を合計した長さが、200cmまでの荷物までしか宅配便で送ることはできません。
また、重量については最大30kg以内といった制限もあります。
最大サイズ200cm、最大重量30kgといった条件は、物流3社のなかでも特に幅が広く、多様な荷物を送ることができる魅力があります。
しかし一方で、最長辺の長さは170cmまでと決められているため、スキー板など棒状の荷物を配送する際には注意が必要です。
佐川急便
佐川急便の場合、横幅+奥行+高さの3辺を合計した長さが160cmまで、かつ30kg以下の荷物までしか宅配便で送ることはできません。
3辺合計160cmまでというのは大手物流3社のなかでもっとも短く、大型の荷物の配送には適さないこともあるでしょう。ただし、ヤマト運輸のように最長辺の長さに制限はありません。
日本郵政(ゆうパック)
日本郵政の宅配便サービス「ゆうパック」の場合、横幅+奥行+高さの3辺を合計した長さが170cm以下、かつ25kg以下という条件があります。
ただし、重量が25kg以上30kg以下の荷物については、「重量ゆうパック」とよばれるオプションサービスを適用することで差し出しも可能です。
大手物流3社の宅配便の料金の違い
実際に宅配便を使って荷物を配送する場合、どの程度の料金がかかるのか比較してみましょう。
なお、今回は東京都から大阪府まで荷物を送付した場合を一例に紹介します。
ヤマト運輸
ヤマト運輸の場合、最小の60サイズでも1,040円からと大手3社のなかでは割高の料金設定となっています。
ただし、ヤマト運輸の営業所や取扱店、コンビニ店頭へ荷物を直接持ち込んだ場合には、以下の金額からそれぞれ100円が割引となります。
特に複数の荷物を送る場合には、1個口単位で100円が割引となるため、大量の荷物を発送する際にはうまく活用しましょう。
また、クロネコメンバーズへ加入し、ヤマト運輸の営業所で送り状をネコピットで発行するか、送り状発行システムで作成した場合には、さらに50円の割引きも受けられます。
60サイズ(2㎏まで) | 1,040円 |
80サイズ(5㎏まで) | 1,260円 |
100サイズ(10㎏まで) | 1,500円 |
120サイズ(15㎏まで) | 1,720円 |
140サイズ(20㎏まで) | 1,960円 |
160サイズ(25㎏まで) | 2,180円 |
180サイズ(30㎏まで) | 2,510円 |
200サイズ(30㎏まで) | 2,950円 |
なお、東京-大阪以外の料金については、ヤマト運輸公式サイトで検索できます。
https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/search/payment/simulation.html?service=TK
佐川急便
佐川急便の場合、60サイズで比較すると大手物流3社のなかでは最安の880円となっています。
また、ヤマト運輸と同様、佐川急便の営業所や取扱店、サービスセンターへ直接荷物を持ち込んだ場合には100円の割引も受けられます。
60サイズ(2㎏まで) | 880円 |
80サイズ(5㎏まで) | 1,155円 |
100サイズ(10㎏まで) | 1,496円 |
140サイズ(20㎏まで) | 1,958円 |
160サイズ(30㎏まで) | 2,178円 |
なお、東京-大阪以外の料金については、佐川急便公式サイトで検索できます。
https://www2.sagawa-exp.co.jp/send/fare/input/
日本郵政(ゆうパック)
ゆうパックの場合、日本郵政が提供している「ゆうパックスマホ割アプリ」を利用し荷物を発送することで、以下の料金からそれぞれ180円が割引となります。
「ゆうパックスマホ割アプリ」とは、QRコードをスキャンするだけで宛名ラベルを印刷できたり、送料をアプリ内でクレジットカード決済できたりする機能が備わったものです。
また、荷物の受取場所を郵便局に指定することで、さらに100円の割引が受けられるほか、年間10個以上の荷物を発送した場合には次回の荷物から10%の割引も受けられるメリットがあります。
これらのサービスをフル活用すると、大手物流3社のなかでは最安の料金となります。
一方で、以下の料金はいずれも25kgまでであり、25kg以上30kg以下の荷物の場合は「重量ゆうパック」の扱いとなり、510円(または520円)が加算されるため注意が必要です。
60サイズ | 970円 |
80サイズ | 1,200円 |
100サイズ | 1,440円 |
120サイズ | 1,690円 |
140サイズ | 1,950円 |
160サイズ | 2,160円 |
170サイズ | 2,530円 |
なお、東京-大阪以外の料金については、日本郵便公式サイトで検索できます。
https://www.post.japanpost.jp/send/fee/kokunai/parcel.html
最大サイズや重量上限を超えたときの代替案
家具や家電製品などを発送する場合、大型の荷物ともなれば宅配便で取り扱い可能なサイズ・重量を超えてしまうこともあるでしょう。
そのようなとき、どういったサービスや方法が代替案として考えられるのでしょうか。
ヤマト運輸の「らくらく家財宅配便」を利用
ヤマト運輸の場合は、通常の宅配便とは別に「らくらく家財宅配便」というサービスを提供しています。
3辺の合計が450cm以下、最長辺が250cm以下、天地が定められたものは高さ200cm以下の荷物を配送できます。また、重量は150kgが上限となります。
また、家具や家電製品の場合はスタッフが梱包・搬出まで行い、配送先への搬入から設置、梱包資材の回収までを行ってくれます。
なお、「らくらく家財宅配便」の料金は、担当者が個別に査定・見積もりをしたものが適用されます。
https://www.008008.jp/transport/kazai/
佐川急便の「飛脚ラージサイズ宅配便」・「飛脚大型家具・家電設置便」を利用
佐川急便の場合、3辺の合計が260cm以下、50kgまでの荷物は「飛脚ラージサイズ宅配便」、600cm以下、80kg以内の家具や家電製品は「飛脚大型家具・家電設置便」というサービスを利用できます。
配送料金とは別に、配送先で開梱や設置作業、梱包資材の回収が必要な場合、15分単位で1,650円の料金が発生します。
https://www.sagawa-exp.co.jp/service/h-largesize/
アパレル・ジュエリーに適した宅配便とは
ECサイトを利用するユーザーが増えたことで、特にアパレルやジュエリーといった製品の配送需要が高まっています。
EC事業者がこれらの製品を発送する場合、どの宅配便が適しているのでしょうか。
アパレル製品に適した宅配便サービス
一口にアパレル製品といっても多種多様で、荷物のサイズも変わってきます。
たとえば、インナーや靴下、Tシャツなどは60サイズでも十分対応できますが、厚手のコートやジャケット、ブーツなどの製品は80サイズ、120サイズでなければ梱包が難しいことも考えられるでしょう。
一方で、一度に大量の商品を購入しない限り、160サイズを超えるような大型の商品は少ないため、どの物流業者であっても対応できるはずです。
コストを重視するのであれば、割引サービスが豊富なゆうパックや、基本料金が安価な佐川急便がおすすめといえます。
ジュエリー製品に適した宅配便サービス
リングやネックレス、ブレスレット、時計などのジュエリー製品は、アパレル製品に比べてさらに小型です。
商品によっては封筒で発送することもできるでしょう。
安価な製品であれば、「ゆうメール」として発送できる日本郵便がおすすめです。
一方、一流ブランドの高価な製品は、万が一のときでも損害賠償が受けられる宅配便が安心です。
ヤマト運輸、佐川急便、ゆうパック、いずれも30万円までの補償が付帯しており、追加料金などを支払わなくても一定額まで補償してくれます。
もし、どうしてもコストを抑えたい場合には、「ゆうメール」を一般書留として発送することも可能です。
梱包代行を利用するメリットや業者を選ぶうえでのポイントとは?
OTSはアパレル・ファッション・ジュエリーに特化した物流アウトソーシング専門会社
アパレルやファッション製品、ジュエリー製品をECサイトで販売していこうと考えている事業者にとって、物流体制の構築や運用は大きな課題です。
インターネット上で多くのオーダーを受けても、大量の荷物を捌ききることができずに発送遅延や配送事故を引き起こす可能性もあるでしょう。
このような課題を解決するためにも、物流アウトソーシング専門会社へ依頼することがおすすめです。
OTSは長年にわたってさまざまな企業・店舗の物流を支援してきた実績があり、特にアパレルやファッション、ジュエリーの物流について豊富な知見をもっています。
ビジネス規模の拡大とともに荷物の数が増え、宅配便を使って配送するのに限界を感じてきたという企業・店舗様はぜひ一度ご相談ください。
まとめ
大手物流3社の宅配便は、3辺の合計や重量をもとに送料が決まるといった基本原則があります。
その一方で、取り扱い可能なサイズ・重量の上限にはわずかな違いが見られたり、割引サービスの内容なども異なっています。
物流会社選びにあたって重要なのは、配送を依頼したい荷物のサイズや特性に合わせて、複数の宅配便サービスを比較したうえで検討することです。

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