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在庫一元化のメリット・デメリット (前編)

公開日: : 最終更新日:2023/05/17 ファッション業界(業界情報)

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おはようございます。 物流業界のシューゾーこと小橋です。

 

インターネットを使って販売するようになると、

アマゾン、楽天、ヤフーといった複数モールに出店する企業が多いですが、

そこでよく聞くのが、

 

「受注管理」 や 「在庫一元化」   

 

ですが、EC担当者ならよくご存知かと思いますが、

それ以外の方はなんとなくわかっているけど・・・と言った感じではないでしょうか?

 

弊社にも、物流構築のご相談を受ける際に多いのが、「在庫一元化」です。

 

□在庫一元化って?

簡単に言うと、複数のサイトに出店した際に、それぞれのサイト毎に在庫を持たせるのではなく、

在庫をひとつにまとめて、その在庫数を複数のサイトで同時に販売する。

ってことは・・・在庫が5点あれば、ヤフーでも、楽天でも、5点が販売可能になるので、

ヤフーにはあるけど、楽天にはない・・ってことがなくなり、

在庫のある限り複数のサイトで販売できるので販売機会が増える

販売機会のロスが減る でも、そのためには、どこかのサイトで売れたら在庫を削らないと、

在庫のない商品を販売することになるので、複数のサイトの在庫をコントロールする仕組みが必要になります。

 

 

在庫一元化のメリット

上記にも記載しましたが、一番のメリットは販売機会ロスの削減です。

この仕組みがないと、それぞれのサイトに在庫を置くことになるので、

在庫が分散化され、在庫が増えることになります。

リアル店舗と違い、ネット通販の場合は、お客様が商品(現物)を触れる必要がないので

在庫情報(データ)があれば、実現可能です。

 

在庫一元化によって成功された企業の記事をよく見かけます・・・

 

・セブン&アイグループ全社在庫一元化の狙い

http://www.fashionsnap.com/the-posts/2013-11-05/seven-holdings/

参考:fashionsnap.com

・ベイクルーズ㊤ EC在庫の一元化開始へ

http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2013/06/post-1532.html

参考:通販新聞

 

・アーバンリサーチ、モールと在庫一元化

http://www.senken.co.jp/news/corporation/urban-research-ec-mall/

参考:繊研新聞

それぞれの会社に特徴はありますが、在庫一元化への期待が伺えます。

特に、ファッション商材はシーズン毎に変わり、賞味期限が短く、SKU数も多いことから

ロングテールで売る定番商品と違い、商品についての奥行き(在庫)が持てない特性があります。

在庫を抱えすぎて倒産するのもこの業界の特徴です。

なので、在庫についてはかなりシビアにプロパーの消化率や回転率を考えて発注しています。

在庫一元化はそんなファッション企業には必要な機能かもしれませんね。

 

 

在庫一元化を実現するには、

複数のサイトの在庫をリアルタイムでコントロールするには、

ここはやはりマンパワーで行うのは無理があります。

リアル店舗とちがって、ネット通販は、24時間、年中無休ですから・・・・

となると、それを実現する仕組み(システム)ですが、

これがまたいろいろな会社が在庫一元化システム、もしくは受注管理システムとして販売されています・・・

 

「在庫一元化 比較」とネットで検索したら、わかりやすい記事があったので、

こちらも勝手に紹介しますね。

・在庫・商品一元・多店舗管理システム比較表

URL:http://brain-trust.jp/ec_j/prop_zaiko.html

 

個人的には、

・アイル社の 「クロスモール」 https://cross-mall.jp/site/

・NHN テコラス社の 「tempo star」 https://commerce-star.com/tempostar/function/list/

実績では、

・Hamee社の 「ネクストエンジン」 http://next-engine.net/manageable_systems

 

このあたりは、コストパフォーマンスもよいのではと思います。

ただ、ファッション系の通販モール(マガシーク、アイルミネ、丸井Web,スタイライフ、などなど)

とのAPI連携となると、そこには未対応となっています。

 

そうなるとファッション系の通販モールと連携で実績があるのは、下記のサービスとなる。

 

・ダイヤモンドヘッド社のストックコントロール http://diamondhead.jp/scs/

関連記事:http://diamondhead.jp/news/images/2013-0729.pdf

参考:WWD

・アッカ・インターナショナル社のALIS  http://ecfactory.jp/alis/index.html

関連記事:http://www.tsuhanshinbun.com/archive/2015/01/post-2089.html

参考:通販新聞

 

こちらは、先ほどのサービスと比較すると、導入コストや運用費はやや割高にはなるが、

ファッション系の通販モールでの在庫一元化には必要!

また、オムニチャネル対応である、リアル店舗との在庫との連動などを考えると、

そのあたりのシステム連携はかなり複雑になるため、カスタマイズも必要となり、そこへの対応力が肝となる。

弊社も多くのファッション企業様の物流構築を行っているが、

今までは販売管理もしくは、基幹システムとの連動、もしくは簡易接続で倉庫システム(WMS)とつなげば、

倉庫から商品はデリバリーできましたが、

カートシステム ・ 在庫一元システム(OMS)・ 基幹システム と

倉庫システム(WMS)をどのように連携するかは、各社もしくは、各システムによって特性が違うため、

バックヤード構築にはかなりの時間と労力がかかっています。

なので、デメリットのひとつは、一言で言うと

「システム構築が、複雑でめんどう!」 ってことは費用もかかる・・・・

 

でもね・・・本当にお伝えしたいのは、それだけではないんですよね。。。

システム構築が面倒で、費用がかかるけど、それでも売り上げが150%UPとかすれば、

生みの苦しみで、そこを乗り越えさえすれば、そこから先はハッピーって思うじゃないですか。

在庫一元化して販売機会ロスがなくなり、売上UPのはずが、ECの売上げが下がり、

物流コストは上がり、最悪のケースもあるんですよね・・・・きになるでしょ ニヤリ

そのデメリットについては、次回 後編でお伝えいたします。

 

次回 お楽しみにしてください。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。EC構築に関するご相談や悩みなどありましたら、

「物流からファッション業界を元気にする」・・・おせっかい物流のOTSまでご連絡ください。

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OTSにある7つの委員会のうちの一つ【広報委員会】 私たちは毎月発行の社外報『オープントークス』をはじめ、社内報や企業HP等オーティーエスを内外にアピールする活動を行っております。 オープントークスは、OTS内の6部門が毎月持ち回りで作成しており、皆様に楽しんでもらえる紙面を作るため日夜ネタ探しに奔走しております。 こちらのブログでは、オープントークス作成の秘話や編集後記をメインに、より社外報を楽しんでいただくための情報を発信していきます!

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